50年目の思いと138億年目の思い

20170413-6

会社は今日4月13日に創立50周年を迎えました。社長は僕で3代目になります。この1日は、今いる社員とそれを支えてくださっているお客様への感謝とそして創業者が50年前に抱いた志に思いを巡らせていた一日でした。いま会社は真に心ある社員が集う場所となっています。それが50年という歴史が僕にもたらしてくれた「恩恵」です。
今日の僕にはこの会社を生み出した「その原点」を見つけ出し、その原点に感謝をしたいと思いがありました。創業者が50年前に抱いた志を考えるとき、それを生み出した原点はある先輩の後ろ姿であり両親の愛であったようです。その両親の愛を支えていたものは、そのまた両親の愛であり、その両親の愛を支えていたものは、そのまた両親の愛で…どうやら僕の「原点への感謝」は人類の最初の人に捧げられなくてはならないようです。
人の体はすべてこの惑星にある物質で形成されているそうです。そうであるなら、僕はその人類の母である地球に感謝をしなければなりません。でもその地球にも原点はあります。それは138億年も前にさかのぼることになります。
138億年前に始まったドラマの最初の1秒後。宇宙はすべてが光の速度で飛び交う光で満ちた世界でした。温度は1兆度を超え物質はまだ存在していません。宇宙はまだエネルギーの塊です。光の速さを超えて空間を膨張させていました。この1秒間に起きた物理的な変化は、その後の138億年で起きた変化より大きかったと言われています。
そのドラマが始まった最初の1秒の1兆分の1秒よりさらに短い時間、宇宙は光の速さを超えて膨張しています。点は野球ボールくらいに一気に膨張します。その膨張が今ある無数の銀河の分布の決めたようです。
さて、ドラマが開始されたとき、空間と時間は限りなく小さい一点の中にありました。アインシュタインは物質とエネルギーは互いに置き換えられることを証明しました。宇宙は現在存在する無数の銀河や星々などを作っているすべての物質を足したものに等しいエネルギーから始まったことになります。その途方もない力のエネルギーが、しかも限りなく小さな一滴から始まった…それがこの宇宙の原点です。ではその最初のエネルギーの一滴を落としたものは何だったのか。結局僕はその最初の一滴を落とした何かに感謝しなければならないのです。

さて、会社の柱に、最近次の格言が貼られました。

夢なき者に理想なし、
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、
実行なき者に成功なし。
故に、夢なき者に成功なし。

この格言に従うなら、エネルギーを生み出すものは夢あるいは思いです。夢はエネルギーを生み、宇宙の時計は動き始めました。エネルギーは物を生み、その物が作り替えられる過程で新たなエネルギーが生まれる。この宇宙を生み出し進化させている法則も、会社を50年間存続・進化させている法則もまったく同じであることに気づかされます。

138億年前の夢がエネルギーとなって始まった宇宙。この宇宙はどんな計画の中にあるのでしょうか。会社も僕たちも、その夢の恩恵なのでしょうか。そうであるなら、問題はたくさんあるかもしれませんが、それに捕らわれていないで、この世界を生み出した夢に抱かれた歩みをしたいものです。

50年と節目に社長を仰せつかっている僕は、受け継いだものへの感謝を基に、でも今までとは違う、今までとは次元の違う夢、思いを立ち上げなくてはならないと強く感じています。そうでなければ、まるで高速で点滅するフラッシュのように次から次に生まれる問題に飲み込まれてしまいます。その心の罠にはまってしまうと、夢は成功には結びつかなくなります。
会社は、今年、Legacy50 Connect100 という新しい思いを始動させます。そのことはまた次の機会にお話をしましょう。

20170413-7