適合規格
ASTM D3022 ASTM D823
バードフィルムアプリケーターとベーカーフィルムアプリケーターの塗工の性質の違いについて
ベーカーフィルムアプリケーターは一般に低粘度~高粘度まで幅広く適用できると言われています。特に中粘度を中心に安定した塗工が実現できます。接液部が急な角度になっているバードフィルムアプリケーターは、一般に中粘度~高粘度に適し、特に高粘度や粘着性のある塗工液において安定した塗工を実現できると言われています。
両者の特徴の良いところ取りをしたベーバード接液部を持ったマルチアプリケーターも新たに開発されています。
ギャップと膜厚の関係について
アプリケーターの移動速度やコーティング材の流れ性にもよりますが、物理的な要因によりアプリケーターのすき間ギャップとウェット膜厚は一致しません。多くの場合ウェット膜厚はギャップのクリアランスの40~80%になります。
一般的に乾燥膜厚は溶剤や水分の蒸発等によりウェット膜厚よりさらに薄くなります。
材質について…高品位ステンレス材質と硬化処理
ステンレス鋼は日本メーカーの440C(マルテンサイト系ステンレス)を使用し、準真空で+1,760℃ → -70℃の熱処理を行い、HRC55(ビッカース595HV)の高硬度を得ています。高い平滑性を必要とする表面は研磨処理を施します。そして校正検査のために検査測定部に送られます。
特徴
- 購入時に校正証明書が添付されます。
- 角柱型の本体を持った硬質ステンレス製アプリケーターです。
- TQC全自動アプリケーター や ALC 自動アプリケーターで使用できます。
ラインアップのご紹介
モデル名称 | ギャップμm | 塗布幅 | 商品コードNo. |
---|---|---|---|
TQC バードフィルムアプリケーター 4ギャップ・W50mm |
50、100、150、200μm | 50mm | KT-VF2161 |
任意の4ギャップ※ 最小ギャップ10μm、最小ピッチ10μm 最大ギャップ3,000μm |
KT-VF1837 |
- アプリケーター自体の幅:塗布幅+40mm
- 機械的精度:3μm以内
- 任意のギャップのご指定方法について:製作可能な最小ギャップは10μm、最小ピッチは10μmです。例えば、10、20、30、40μmの4ギャップ品の製作が可能です。
最大ギャップは3,000μm。
モデル名称 | ギャップμm | 塗布幅 | 商品コードNo. |
---|---|---|---|
TQC バードフィルムアプリケーター 4ギャップ・W60mm |
任意の4ギャップ※ 最小ギャップ10μm、最小ピッチ10μm 最大ギャップ3,000μm |
60mm | KT-VF2164 |
- アプリケーター自体の幅:塗布幅+40mm
- 機械的精度:3μm以内
- 任意のギャップのご指定方法について:製作可能な最小ギャップは10μm、最小ピッチは10μmです。例えば、10、20、30、40μmの4ギャップ品の製作が可能です。
最大ギャップは3,000μm。
モデル名称 | ギャップμm | 塗布幅 | 商品コードNo. |
---|---|---|---|
TQC バードフィルムアプリケーター 4ギャップ・W75mm |
50、100、150、200μm | 75mm | KT-VF2162 |
任意の4ギャップ※ 最小ギャップ10μm、最小ピッチ10μm 最大ギャップ3,000μm |
KT-VF1530 |
- アプリケーター自体の幅:塗布幅+40mm
- 機械的精度:3μm以内
- 任意のギャップのご指定方法について:製作可能な最小ギャップは10μm、最小ピッチは10μmです。例えば、10、20、30、40μmの4ギャップ品の製作が可能です。
最大ギャップは3,000μm。
モデル名称 | ギャップμm | 塗布幅 | 商品コードNo. |
---|---|---|---|
TQC バードフィルムアプリケーター 4ギャップ・W80mm | 任意の4ギャップ※ 最小ギャップ10μm、最小ピッチ10μm 最大ギャップ3,000μm |
80mm | KT-VF1536 |
- アプリケーター自体の幅:塗布幅+40mm
- 機械的精度:3μm以内
- 任意のギャップのご指定方法について:製作可能な最小ギャップは10μm、最小ピッチは10μmです。例えば、10、20、30、40μmの4ギャップ品の製作が可能です。
最大ギャップは3,000μm。
モデル名称 | ギャップμm | 塗布幅 | 商品コードNo. |
---|---|---|---|
TQC バードフィルムアプリケーター 4ギャップ・W100mm | 50、100、150、200μm | 100mm | KT-VF2163 |
任意の4ギャップ※ 最小ギャップ10μm、最小ピッチ10μm 最大ギャップ3,000μm |
KT-VF1535 |
- アプリケーター自体の幅:塗布幅+40mm
- 機械的精度:3μm以内
- 任意のギャップのご指定方法について:製作可能な最小ギャップは10μm、最小ピッチは10μmです。例えば、10、20、30、40μmの4ギャップ品の製作が可能です。
最大ギャップは3,000μm。
モデル名称 | ギャップμm | 塗布幅 | 商品コードNo. |
---|---|---|---|
TQC バードフィルムアプリケーター 4ギャップ・W150mm | 50、100、150、200μm | 150mm | KT-VF1581 |
任意の4ギャップ※ 最小ギャップ10μm、最小ピッチ10μm 最大ギャップ3,000μm |
KT-VF1580 |
- アプリケーター自体の幅:塗布幅+40mm
- 機械的精度:3μm以内
- 任意のギャップのご指定方法について:製作可能な最小ギャップは10μm、最小ピッチは10μmです。例えば、10、20、30、40μmの4ギャップ品の製作が可能です。
最大ギャップは3,000μm。
特注品について
- 推奨最大幅について
170mmを超えたものをお作りすることも可能ではありますが、自重や使用時に受ける抵抗が原因となって、たわみが生じてきます。幅が大きいほどそれによって生じる誤差が大きくなるため、塗布幅170mmを超える実績はありません。
なお、全自動アプリケーターに装填して使用できるのは、幅350mmまでの一般的なギャップのものです。
特注品も承っていますので、どうぞご相談ください。
- 推奨塗布最大幅:170mm (両端サイズは各20mmです。したがってアプリケーターの全幅は塗布幅+40mmとなります。
- 最小ギャップ:10μm
- 最大ギャップ:3,000μm
- ギャップの最小刻み:10μm
- 納品:特注品のため受注後、2~3ヶ月程度かかります。
校正証明書
購入時に添付 | 別途費用で添付 | |
---|---|---|
校正証明書/Certificate of Calibration | ○ | ― |
検査成績書/Certificate of Test | ― | ― |
- 一般には校正対象機器とはされていませんが…
一部のご要望にお応えするため校正証明書をお付けすることになりましたが、一般には校正対象機器とはみなされていません。
なお、添付される校正証明書は、1枚の英文のCalibration Certificateのみです。
無償ですが、発行日はメーカーのロット検査日となります(納入日ではありませんのでご了承ください)。
詳細は、» カスタマーサポート をご覧ください。
- 膜厚の均一性を決めるもの:アプリケーターのギャップ精度も重要ですが…
JIS/ISOにも記載されているように、粘度などの塗工液の性状とともに、アプリケーターを引く速度の再現性と均一性(引く途中での速度の変化)がきわめて重要です。
それらが高度に管理されない限り、膜厚の管理は難しいと言えます。
JIS K5600-4-1 隠ぺい力 の序文に以下の記述があります。
「同じフィルムアプリケーターを用いても操作者が異なる場合には著しく異なった膜厚の塗膜が得られるので絶対的な方法が要求される」