お客様は神様

20170424-1

「お客様は神様です」と多くの方が商売の基本姿勢として言われます。でもよく考えてみたら、神様とはどういう存在なのでしょうか? お賽銭を入れて拝んだら願いをかなえてくれるのがお客様?…そうではないように思えます。

もし、全知全能の神という意味であるなら、私たちは神様の言うことが簡単には理解できないのかもしれません。世の中にはたくさんの不幸や理不尽が存在します。稲盛和夫さんが「小善は大悪に通じ、大善は非情に通じる」と言われています。この上ない大善の存在であるなら、その心はときにこの上ない非情として映るかもしれません。しかし、宇宙を進化させ、人類を生み出したのも神様の計画であるとするなら、私たちの考えをはるかに超えて偉大なことです。
先端の宇宙の研究によれば、この複雑で壮大な宇宙も、実は重力と弱い力と強い力そして電磁気力の4つで成り立っているそうです。

「お客様は神様です」ということばを広めた三波春夫さんは、どうやらお客様を神様としてみるということではなく、舞台に上がる時の自分の心を表現したようです。舞台に上がる時は、神様に対するときのように敬虔でなければならないという気持ちで言ったものだというご本人の談をどこかで読んだことがあります。

「お客様は神様です」の真意はこんなことになるのでしょうか?

  1. お客様の言動ばかりに目を向けると私たちは混乱してしまう。むしろその計画に目をとめる。
  2. お客様は短い時間軸で見ると非情に思えるが、長い時間軸で考えると正しい。
  3. お客様は私たちの進化を望んでいる。
  4. 複雑に見える現象も実はシンプルな原則で成り立っている。
  5. お客様が問題なのではなく、自分自身が謙虚で開かれた心であるかが問題になる。

そう考えると、やはり「お客様は神様」ですね。