社会の灯る光になるための旅のはじまり(3) 5つの強み

20161206-1

 
前回に続いてセミナーで印象に残った・感銘を受けたお話をご紹介しましょう。
 
冒頭の画像は、15~20分の間、パソコンに示される質問をずっと答え続けた結果、導き出された僕の5つの強さです。前々回のブログで紹介した34の資質のカテゴリーの中で、僕が強さとして持つ上位の5つです。順番も重要になります。
 
勘違いしてはいけないことは、34の資質のうち、どれが優れているか…という比較をしてはならないということです。社会が成り立ち、健全に保たれるためには、34の資質のすべてが必要です。言い換えれば、「社会」と「健全」をつなぐ鎖のようなもので、34のどの1つの鎖の輪っかでも欠けてしまうと、社会は成り立たなくなるのです。

さて、同じ強さで同じ順番である人が出現する確率は3300万人に一人だそうです。世界の人口はおよそ74億人ですから、世界で200人しかいないことになります。
もし、上位6位まで一致する人を見つけるとしたら、10億人に一人となります。世界に7人しかいないことになります。もし8番目まで一致する人を探すとしたら、7000億人に一人となり、これまで地球に出現したすべての人間を合計しても会えそうもない…そんな確率となります。
それくらい僕たちは、稀有な、言い換えればかけがえのない存在ということになります。

京セラの創始者である稲盛和夫さんは、講演の中で、次のように言われていました。「才能にはさまざまな種類があります。人よりある脳力が優れているからと言って決してそれを自慢したりしてはいけません。みんなを代表して持たされているのです。走る能力に恵まれた人は走ることで、研究することに優れた人は研究することで、経営に秀でた人は経営することで、社会に貢献をする責務があるんです。その能力を、きちっと伸ばして、社会に正しく貢献する責務を負っていることを忘れてはならないのです。」
稲盛さんが言われたことを、まさに3300万分の1あるいは7000億分の1という数字は物語っています。
 
講師は少し脳科学の視点でも補足しました。
「人類は受精して45日後には切手大となります。最初に組織が形成されるのは脳です。受精して120日経つと脳の細胞は1000億になります。1日当たり1億9700億個の脳細胞が誕生していることになります。脳が誕生してから2年、ですからこの世に生まれ出てから約1年経つと、脳細胞は数を増やすのではなく、脳と脳とのつながりを増やしていくようになります。1つの脳細胞当たり、15,000のコネクションが形成されていくと言われています。脳細胞のつながりの中には、細い線、ちょっと太い線、太い線…が存在します。5つの強みに焦点を合わせるということは、この太い線をより強化しよう…ということを意味しています。3車線のハイウェイを、4車線、5車線あるいは10車線にする…ことになります。」
さらに講師は「この車線を太くするためには、①スキル、②経験、③知識の3つの要素が必要になります。逆に太くできない原因としては、①自分の強みを知らない、②知っていても用いようとしない…原因は前回お話した心の壁です、③健全な使い方をしていない、④利己的に用いている、が考えられます」と付け加えました。
 
イチローでしたでしょうか。あるいはイチローが誰かの言葉を引用してそう言ったのを聞いたのかもしれません。「天才というのは、ある特定の分野において、人並みならぬ努力ができる人のことを言うんだと思います。」
能力は持っていることを自慢するためのものではなく、その能力を人並みならぬ努力で伸ばすために持たされている…そうとも言えるようです。
 
講師は1つ面白い現象をお話しするのを忘れていましたと言って次のことを紹介しました。「上位5つの強みに集中して活動しているときに、人は脳の中の1円サイズの部分でエンザイムが活発に働くのです。」
1円サイズの部分は、幸福感、満足感をつかさどる部分で、ここが興奮状態になるそうです。
 
自分の長所を意識して、その成長に努力を傾注することは、1つには「自分が生きているこの社会に最高の貢献をするため」であり、もう1つは、「同時に自分の人生を喜びで満ちたものにするため」であるようです。
 
社会に灯る光となるための心構えができた気がします。強く求めてみるものですね…チャンスはいつのまにかセミナーという形でまず転がり込んできました。